SUPER BEAVER「都会のラクダSP〜ラクダキャッスル〜」 1

SUPER BEAVERの「都会のラクダSP〜ラクダキャッスル〜」 @大阪城野外音楽堂のライブに行ってきました。

アンコール込み24曲。全身全霊、全力投球、そんな言葉がぴったりな熱いライブ。天気予報通りお昼には雨も止んで、夕暮れから夜になっていく空の色が美しくて野音はいいなぁと改めて思った。

わすれたくないな、と思う夜は何度も訪れるのだけれどあぁ、ちゃんと書いておかなくちゃ。今日思ったことわすれたくないなぁ、と思ったのでブログにちょこっと感想を。とても自己満足ですいつも通り。MCはニュアンス。

 

いつものSEが流れて登場。いつものメンバーで恒例の「1曲目何かな?」クイズをしていたのでみんなで何の曲から始まるかドキドキしながら待つと「それでは、まずはみんなの音を聞かせてください」

 

美しい日

おお~~~~~~とても良い始まり方!!!!好きなやつ!!!美しい日は手拍子から始まる曲なのだけれど、みんなの音がパシッとはまるととても心地よいので好き。「今日があなたにとってとびきり美しい日になりますように」という始まりのアンセムなんだよね。

「嬉しいと思えたら特別じゃない今日はもうきっと 美しい 美しい日なんだよなあ」

もうこの時点で、ビーバーの粋さと熱量にやられる。

歓びの明日に

聴きたかったの!嬉しい!「大阪で」みたいな感じで替え歌してくださった気がする。この曲のギターのリフが大好き!リーダーは全体を見回しながらうんうん、っ頷いていてその表情がとってもよかったなぁ~。

「一度も歩いたことのない道の先は闇。そりゃあ誰も行ったことないんだから当たり前だ」みたいなことを間奏のときに歌の節にのせてはって、あぁ、そのときに伝えたいことをありのままの言葉で伝えようとしてくださっているんだな、とグッと来た。闇を否定せず光で照らしてくれるのがビーバーの好きなところ。誰のことも否定しないでしょう?

 

このあたりで空の方向かって「晴れたねぇ?」って渋谷さんが言ってたのがめちゃくちゃ好きでした…。言い方ぁぁぁ!(つたわれ!)

 

うるさい

2016年私的テーマソングでした。個人的な思い入れが強すぎて握ったこぶしに力が入る。

「ご機嫌うかがうためのプレゼント交換など意味ないでしょう」

っていうフレーズに「あぁやなぎさんはなんでこんなに気持ちがわかってくれるのだろう」とほぼ毎日聴いていた。「あなたの味方なんだよ」どれほど力強い言葉だろう。みんなで大声で歌って拳突き上げて今日もやっぱり自分らしくまっすぐ生きたいって思った。

 

渋「はじめましての方も。何度も見に来てくれている人も。…名前を知らない人はさすがにいないよね。SUPER BEAVERです!晴れたね!!実はここ一週間、天気予報とにらめっこしていました。

インタビューとかで、晴れるといいですねって絶対言われるんだけれどそのたびに”いや、雨は雨で良いんで…”みたいなこと言ってしまっていてね…”え、もしかしてあたしのせい!?!?(おちょけ声)”って思っていたのだけれど…いやぁ、晴れてよかったーーー!(笑)」

 

らしさ

何度も何度も救われた大好きな曲~(泣)「らしさ、という曲。」渋谷さんの曲説の声と言い方が好き。この曲に対する思い入れが強すぎて、エントリを別に用意した方がいいかなと思う。溢れ出す熱い思い。

らしさ、を口ずさみながら聴いていたら渋谷さんはひとりひとりと目を合わせながら時には指をさしながら「この歌詞はあなたのことをうたっているのだよ」「誰でもいいんじゃないよ、あなたのことだよ」と言ってくれるようなそんな歌い方をしてくれていることに気付いて、あぁ、この人の歌声が心にずしりと染み込んでくるのはこの「伝え方」にも関係あるのだなぁ、と思った。そのあたりにいた人全員思ったとおもうけれど渋谷さんと目あいましたよね??(黙るよ)

「理解されずとも宝物は 今でも宝物のはずでしょう?」

1番から語られる”宝物””守りたいもの” その”大切”を守ってくれるようなお守りみたいな歌なんだよなぁ。

 

「1回ジャンプしてみましょう」ってみんなでジャンプ!「いいねぇ~!次の曲はそういう曲です。とべる?」

ルール

ライブバージョンのルールをずっと聴いていたので念願かなって嬉しかった~~!みんなでジャンプしている光景が綺麗だったなぁ。

ルールの「二人」の描写がとても好き。ライブではその場面が際立っていたなぁ。渋谷さんの歌い方優しい~!藤原さんのドラムが好きな曲!

「こんなもんだ こんなもんだ」 って言葉に悲観は込めてない だから過去と今日を土産に持って 明けそうな夜に二人でいたいな  新しい朝を二人でみたいな

 過去と今日を土産に持って明日を一緒に迎える。そういう関係って素敵だなぁ。過去を捨てたり、なかったことにしたりするのではなく丸ごとそのまま、みたいな。ギターリフが全体的に好き。Bメロ前の決めのリフが良い。

 

言えって

「言いたいことがあるなら、言えってそんな歌。今日何を考えて、何を思って、何を持ってきた?黙っていてもわかんないんだよ。あなたの言葉で、あなたの声で、聞かせて」

って言ってから曲が始まった…。歌うと思わなかった…。一方通行ではなく一対一で対峙して向き合ってエネルギーの交換をしようとする熱量が、言葉だけではなくて声のまっすぐさや演奏の力の入り方から伝わってくる。「言えって」って大声で歌うのとても気持ち良かった。言うかどうか迷うくらいなら言え。当たり前なんかじゃないから今伝えろ、ってそんな歌だったんだなぁと改めて。

何回 何十回 何百回繰り返す当たり前がずっと当たり前であるように

っていいなぁ。

 

この前半ゾーンでやなぎさんがずっと下向いて真剣にスネア叩いてる藤原さんの顔をじぃっと覗き込んでちょっかいかけていた。一回目は全く気付かれず、あぁ~みたいな感じで去っていったのにそのあと気づくまでずっとみていてやる!!!!みたいな感じでずっと覗き込んでいるやなぎさんに気付いた藤原さんが「ハッ!!!なに!?」みたいな顔になっていたの可愛らしかったし、やなぎさんが爆笑していたのとても愛おしかった~~渋谷さんのこともめちゃくちゃ笑かしていて(しかも笑ってしまって一瞬歌えなくなる)やなぎさんはお茶目認定である。

 

赤を塗って

「もうすぐ30.29歳のライブは見納めかもしれないよ、ちゃんとこの姿を目に焼き付けておけ」 みたいなことを言っていたような気がする。

色気の話もしていたなぁ~~

渋「30歳になったら急に色気が出てくるかもしれねぇじゃん!見とけよ!」柳「あ~~ハードルあがっちゃったねぇ」渋「もう大阪でライブしないかもな!(笑)ちょっとまだ早いか。今何時?」

「4時~」「4時15分~」渋「だいぶ違うな!(笑)」「4時14分!」

渋「それが一番正しそうだな…!(笑)まだ夕暮れ時じゃないけれど…口元に、赤を塗って」

お客さんに対するレスポンスが早くて面白かった。ラジオを聴いていても思うけれど、ぽんぽん言葉が出てきはる。

そしてきた~~~~赤を塗って~~~~~!大好き。やなぎさんが「ぶーやんに女性目線の唄をうたってほしかったんだよね」といつか言っていたけれど本当に頭が上がらない。まず、声の艶っぽさ。色気が半端ない。そして歌詞は「あぁ~わかる」が詰まっている。

会いたいなんて言えないからこっちが消えてしまおうと思うけど  「会いたい」なんて気まぐれで 村人Aは主人公になる

どうやったらこんなフレーズが思いつくの…?誰のことを想って聴いている?って聞いてくれる声色が優しかったなぁ。赤を塗ってのときやなぎさん、いつも渋谷さんにめちゃくちゃ近づいていくよね?(笑)

 

ひなた

「どうせ」の部分がコーラスになっていて「どうせ」という否定的な響きを払拭させる力強さが好き。歌詞カードとにらめっこして聴きたい。

 

「きっと誰しもが考えたことがあるような、思ったことがあるような。そんな感情。」「久しぶりに歌います。センチメンタルという曲を」

センチメンタル

なんとなく「まっしろがくる?!」と思ったのだけれど、(まっしろ大好きマン)センチメンタルだった。夕暮れ時にぴったりだなぁ、と思った。少し暗くなってきた空の色に似合う歌。少しほろ苦いあの日をふと思い出す。思い出をふと思い出すのはどうして夕方なのかな?なんて思いながら。

ビーバーは夜が似合うなぁと勝手に思っていたけれど野外の気持ち良い風が吹き込んでくる中お酒を飲みながらのんびり聴くのもまた至極。

「野外でしかできないこと」「ここで歌いたい歌」彼らの意思表示が伝わってくるセットリスト。誰にも媚びない「伝えたいこと」をきちんと選びきってくれるところ。好きなんだよなぁ、そういうところ。

あんまり意識して聴いていなかったけれど、紛れもなくラブソングなんだなぁ。「お気に入り」と「大切」は違うという捉え方は”まっしろ”に繋がるような気がして。更に好きになった。ビーバーの曲はやなぎさんが全部作詞しているからこそ、その変遷やつながり、昔の主人公が成長して大人になっている可能性があるのかとぼんやり。アンサーソングっていうのかな?そういうのが多い気がするの。いやあ、アルバム聴きこむの楽しくなっちゃうね。(笑)

いわゆる今の「君」との今もね 間違いなく楽しいひと時

なのに喉に突き刺さる骨のように 実は常に気にかかっている

過去の「君」が風邪でもひいていないか気になる

笑っちゃうよな、いや笑えないよな

 想像をしながら自分にあてはめて、笑っちゃうよなあ、いや笑えないよなっておんなじ状況に。(笑)

このあたりで椅子が出てくる。アコースティックコーナー!(歓喜

「野外でしかできないこと、指定席でしかできないことをやりたいなぁと思いました。…さあみんなも座りましょうか。アコースティックバージョンでお送りします。」

日比谷と城野音のためにアコベを買ったというリーダー。気合い入れて叩きますよ!っていう藤原さん。

「で、お前はなにをやったんだ?」

なぜか責められているやなぎさん(笑)

「俺が何もやってないみたいな言い方しないでよ~しかもさ!?日比谷の時から思ってたけど、ここ(やなぎさんと渋谷さんの空間)だけ広くない?距離感あるよね…誰か立っててもらおうかな…」しょぼんとしている。愛おしい。いじられている(笑)

 

大阪には12年前くらいからライブに来るようになったそうで、802のヘビロテになったこともあって2016年は802関連のイベントにもたくさん出演していたし、関西でのライブの本数が多かったらしい。大阪に住んだ方が行程的にはラクだったよね、確実にって。嬉しいことよねぇ。

藤原さんが渋谷さんに家借りてよ~!ってねだっていて、ヤダよ。って塩対応されていたの面白かった。楽屋でも塩対応らしい。「バンドメンバーだとしても一応の線引きがあんだよ」だそうです。(笑)

 

そんな大阪。LIVE SQUARE 2nd LINEというライブハウスでよくライブをしていたそう。ライブハウスの大きさからすれば250人くらいのキャパ。そこを埋められたらどんどん大きいライブハウスで演奏をできるようになっていくのだけれど、(次はakaso、ビックキャットみたいな感じで)なかなか2ndLINEから抜け出せなかったよねぇと笑う4人。

お金ないから2ndLINEのまえのお弁当屋さんでのり弁買ってさ。(安いから)

それなりに、苦しいこともつらいことも悔しいことも経験してきた。と笑う4人の姿が眩しくて、そうだったこの人たちは今までコツコツと積み重ねてきた人たちだったと改めて思い直したのでした。だから格好いいんだよなぁ。口だけじゃないから。

「そんな縁もゆかりもなかった大阪。来るたびにこうやって待ってくれている人が増えていって。こんなに大きい場所で…野音だよ~?考えらんないね。良い景色見せてもらってます。ありがとう。いつしか、ただいまって戻ってこれる場所になっています。だからこそ、大阪でどうしても歌いたかった曲を歌います。」

home

あぁぁぁぁぁぁぁhome…。大阪をただいまと帰ってこられる場所だと言ってくれる嬉しさと曲の持つあたたかさに感激。アコースティックだからこそいつも以上に歌詞が心にストンと落ちる。

いつしかその土地に行けば待ってくれている人がいること、歌を聴いてくれるあなたがいること、それをしあわせだと歌ってくれることが何よりうれしかった。「おかえり~!」だよね、そして「また帰ってきてね。いってらっしゃい」が言えるのもまたうれしい。この歌を大阪で歌いたい、と思ってくれたこと。そこに大きな意味があってこの場所でhomeを聴けたことは宝物だなぁと思った。とてつもない大きな愛が詰まっている曲。また何年か後に大阪で聴けたらいいな。そういうファンでいたいな、と。

 

「なんでも輝いて見えた10代。許せるところは許して、譲れるものは譲って、折り合いをつけられるようになった20代。今はどうだろう、少し柔軟になってきた。そんな気がするなぁ。30代、どんな景色が見えるかな。

いつの間にか会わなくなった友達 いつのまにか飲めるようになったビール。アコースティックでやるのは初めてです」

そして生活

だいすきな生活……。ぐうの音も出ないノックアウト一撃必殺。空に溶けていくみたいなやわらかい声。心地よすぎて心がぎゅっとなった。音楽を好きでよかったな、と思うくらい。このために今日この場所に歩いてきたんだと思うくらい。良かった。儚い、でも切ない、でもない。この気持ちをどうやって形容したらいいのか、悩むけれど見つからなくて。

悩みもがき苦しみ、光を見つけて手を伸ばそうとして。嬉しくなって、悲しくなって。そうやって一喜一憂しながら自分の生活を全うしたいとこの曲を聴くといつも思う。自分の生きてきた道を振り返ったとき笑えるようにしたいな、と。ばかみたいと笑いながらも泣けるような。そんな愛おしさが詰まっている気がする。変わっていく自分を否定しない。

リーダーと藤原さんが、ガラリと景色が変わる2番まで息をひそめて緊張感を漂わせていたのがとても可愛らしかった。真面目。

自分自身が気付いた瞬間音数が増えて、また広がって。自分の人生がもっともっと広がっていく感じの構成が好き。また聴きたい。

ライブに行くと新しい解釈や、感じ方ができて面白いなーと改めて。

 

前半戦終了、ここでいったんおしまい。2に続く。