彩雲の影が このまま消えるまで

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レディクレにてホリエさんの弾き語りを聴きにいきました。その名も境内ステージ。(去年細美さんが公開収録してらした思い出のステージ!)

 

ホリエさんのインスタグラムを何気なく遡っていると、ホリエさんが楽屋で歌う「シーグラス」の動画があって。(サビは酔っ払い細美さんとのセッション) うわ〜めちゃくちゃいい声だし、ギターの音色が好みだ…いつか弾き語り行ってみたい…!と思っていたので、突如弾き語り決定!の文字にめちゃくちゃ喜んだ12月でした。知らない曲ばっかりかも、とちょっぴり尻込みしたけど結果的に聴きたかった歌たちばかりだったし、なんならたぶん全然知らなくてもホリエさんの歌声に引き込まれていたんじゃないかなと思う。終わった後しばらくその場所から立ち上がれないくらいの余韻だったので…

 

「明日はバンドでバチッとキメますんで…今日はゆるっと楽しく演奏できたらいいなと思います」という言葉から始まった演奏。ゆるっとどころかばちばちのばちばちで。ああ、どこまでも届いていきそうなこの歌声をもっと聴いていたいなあと30分間ずっと思い続けてしまうほど。どの曲も本当に素晴らしくて1曲終わるごとに「拍手だけじゃなくて、こう、もっと好き!!!!って伝えたい!!!!!!追加で!お金を!払いたい!!!!!!」とオタクの脳内はどえらいことになっていたのですが、やっぱり特別に1番大好きな彩雲が聴けたのはめちゃくちゃ嬉しかったな。

ストレイテナー の楽曲はどれも素敵で、聴くたびに「この曲好きだな!」と好きが増えていく感じなんだけど、彩雲ははじめて聴いた時にぐっと引き込まれて。イントロのアコギのリフにどんどん音が加わっていくところがまるで雲間から陽の光が差し込むような感じがしてすきだし、心地よいメロディラインに、ひとつひとつ美しいフレーズ。色気が混じった麗しい声……!まるで、虹色に染まる雲、「彩雲」そのものだなと思って、ずっと大好きだったので聴けると思わずイントロがなった瞬間めちゃくちゃびっくりした。その場の空気が一瞬にしてほどけていくの凄かったなあ。あとライブならではのアレンジで、たまに歌い方が現行のメロディーラインとちがうのも好きだった。彩雲の英詞と日本語詞が交互にあるのめちゃくちゃすきなんだよね…。

SIX DAY WONDER はめちゃくちゃ格好よかった。どこまでも透き通っている美しさと透明感を体現した曲だと思う。伸びやかなホリエさんの歌声が天井まで届きそうなくらいに広がっていくのが心地良かった。空気を美しく震わせる声なんだよなあ…!ライブで聴いてさらに好きになった。とんでもなく綺麗だったから。

「天使が僕に君を連れてきてくれたっていう、そんな可愛らしい曲です」という曲説からはじまったZoe。ent名義の楽曲はまたストレイテナーとはちがう空気感を纏っていて、こう…どっちのフィールドでも楽しみながら自分が好きな音を追求しつつ新しい音楽を生み出している感じがすごくいいなあって思いながら聴いた。テナーも好きだけど、entのこの感じとっても好み。めちゃくちゃお洒落だったし、音が何層も重なって聴こえてきて色んな楽器の音がギターのリフから聞こえてくる感じが面白かった!(感想がアホそうなのはごめん。こういう音楽だった、と表現する言葉が拙くて悔しいな…!)ギターの音色がまっすぐ聴こえてきて心地よかったなあ。ホリエさんの弾き語りは、ずっと心地良いんだよな。それって凄いことだと思う。

 

「entっていう名前でソロで出したアルバムに入ってます。サブスクで聴けるのかな…?」

とお客さんに聞くホリエさん。「きけまーす!」の声にやわらかく頷いて「聴けるって、よかったら聴いてみてね。」って言ってらしたんだけど言い方が、すっごく優しくて。これは恋…………と思った。だってめちゃくちゃ優しいんだもの…………!

「原曲はねもっとこう…ディズニーっぽいです。ちょっとディズニーに寄せすぎちゃってアレンジを変えざるを得ないほど、ディズニーっぽくなっちゃったんだよね」いやあ、とにもかくにも流れる空気感が穏やかだわ。

 

「今日はクリスマス、ということで。1曲クリスマスソングを作ってきました!」という声に、歓声が上がる会場。

歌い出しは「どこかで鐘が鳴って」そう、backnumberのクリスマスソングのカバー。歌が進んでいくにつれ「あれ………これ聴いたことあるぞ…」とフロアの空気もちょっぴりざわざわしてみんなにやにやしていたんだけれど、2フレーズくらい歌い終わったあと1番ホリエサンがにやにやしていたし、なんなら吹き出しそうになっていたのめちゃくちゃ愛おしかった。まさかのbacknumberのカバーとな!ここまでどストレートのラブソングを歌われると思わなくて思わず身構えたんだけれど、やっぱりホリエさんの新曲?って思うくらいしっくりきていた。ファルセットがものすごく綺麗にふわっと聞こえてきて聴き惚れた。そして声がとてつもなく甘い。甘くて甘くて仕方なくて溶けてなくなりそうだった、あぶない。

ホリエさん的には「クリスマスだし、クリスマスソングいっとくか!」って感じで選曲されたのだと思うのだけれどそれにしても、甘い言葉満載なのねこの曲…ってひとりでどきどきしてしまった。君が好きだとか僕のことだけ考えていて欲しいとか…そんな歌詞をあの声で…え〜〜〜〜恋に落ちない人いる? ?!

歌い終わったあと「この曲売れそうだね」って言っていて笑った 一応最後まで新曲だという設定押し通すんだなあとそのチャーミングさがぐさっと心に刺さった。めちゃくちゃ良い。

 

そして、Boy Friend!大好き!まさか聴けると思わなくてイントロで「うわあ!」って言ってしまった 嬉しかった…。ストレイテナー ってこういう曲もあるんだ…!ってびっくりした記憶が鮮明にある。おはなしを丁寧にゆっくりよみきかせしてくれるような、ひとつずつ紡いでいくような、そんな空気と歌詞のちょっぴり青くてちょっぴり照れくさくてでも懐かしい記憶を手繰り寄せてくれるような…ふたりのうただなあって思う。「あの時 きみが書いた曲は いつもぼくを優しく傷つけた 押し殺してた感情に触れた」ってめちゃくちゃいいなって聴くたびに思う……感情に"触れた"っていう表現がめちゃくちゃすき。「めずらしく酔った帰り道は 重いほうの荷物をぼくが持ってあげるから 空いた手をそっと繋いで歩こう」もいいよね。どういう関係のふたりなんだろう、と想像をしなが

聴いたんだけれど結局「歌が上手い。」と唸ってしまって想像は途中で終わった。瑞々しい歌声が風みたいになびくの。まるで秋の夜風みたい。ガールフレンドのことをうたう「ぼく」のうただから、ボーイフレンドなのかな。なんか、それが好きだな。

 

「弾き語り、急遽決まったんだよ。1ヶ月くらい前かな?オファーいただいたときは、802の弾き語り部(松本大さん率いるFM802で生まれた弾き語り部という集まり。色んなバンドの方が参加されていて定期的にライブもある。)だと思ってたの。でも、蓋開けてみたらひとりだし。司会もいないし。笑」 

「部活にも何回か誘ってもらったんだけど、松本大くんとは年が一回りくらい離れてるからさ…新入部員っていうより、いきなりOBみたいになっちゃうのもなー…と思って…でもさっきの弾き語り部のステージ見てたら、OBもかっこいいかな?って思った!」みたいなことを言ってらした。是非、入部していただきたい!!関西でいっぱいライブして欲しい!!!!!心臓もたないかもしれないけど!!ね!!総くんも、部員だから…歳近いから……村松さんも…(永遠に続く)

 

「明日もライブに来る人は、楽しみにしていてね〜」と締めくくってラストの曲。イントロはなく息を吸って聞こえて来たのはシーグラスの歌い出し。何回聴いても、飽きないし、色褪せないな…。「君の目で世界を見てみたい」と「夕焼けが白いシャツを染める 二つの長い影を残して 夏が終わりを急いでる」っていうフレーズがめちゃくちゃ好きで。比喩表現があまりに美しいなと惚れ惚れする。こんなに夏の終わりの物哀しさと、恋の終わりの儚さや切なさや虚しさ、後悔や葛藤…様々な感情を詰め込んだ曲、あんまりないよなあって。力強いギターのストロークと歌詞に感情が乗って切迫感さえも感じさせる歌声に脳天を打ち抜かれた。どんどん階段を上がっていくようにメロディーが上がっていくにつれてクレシェンドされていく、あの抑揚の付け方とか、声色の使い分けとか、なんていうか…もう胸が高鳴って仕方なかった。使い古された言葉かもしれないけれど、歌詞に想いとメロディーが乗って合わさった時の爆発力ってこんなにも凄まじいものなんだ…と圧倒された。

 

演奏後「ホリエアツシでした」って言っておもむろにKILLER TUNEのイントロのギターのリフを弾いてらしてお客さんも「キャーーーー!(歌うの!?)」となったところで弾くのやめてニヤッて笑ったの策士すぎてハートを射抜かれました。ここまでセット。やられた。

 

 

いやあ、めちゃくちゃ格好良かったです。ものすごく。弾き語りは、より一層言葉がまっすぐダイレクトに届いてくる感覚で。歌詞そのものに込められた想いがものすごい勢いで飛び込んでくる感じがたまらなく愛おしくて、ひとつでも多く掴み取りたい、抱きしめたいと思ったし、あまりの格好良さに何回もくらくらして酔いしれた。ギター1本身体に携えて、音楽でその場の空気や温度を変えるのほんとすごい。

セットリストも今日の日のために構成されたんだろうなというのが伝わってきて、その特別感が嬉しかった。

そうそう、ホリエさんのお洋服は赤色のシャツ。その日はクリスマス。「もしかして…クリスマス、サンタクロース意識…?」と眺めていたら「今日のホリエ、サンタクロースィーだと思ったでしょ?」との言葉。サンタクロースィーとは。絶妙な言葉選びに既に引き込まれる私。確かにサンタクロースィーな気がしてきた。うむ、可愛い。……………策士だ。(2回目)

 

めちゃくちゃ楽しかったです、境内ステージ。ホリエさんの前の弾き語り部(松本大さん、ビッケブランカさん、村松拓さん)も、阿部真央ちゃんもめちゃくちゃ素敵で。やっぱりわたしはギターの音がすきなんだなと。アコギのあの変幻自在の無敵感がすきなんだと。改めて思いました。バンドもいいけど、弾き語りもいいなあ!

新しい出会いって最高だな〜と思った1日でした。

 

セットリストはこちら。

1.彩雲

2.SIX DAY WONDER

3.Zoe(ent)

4.クリスマスソング(back numberカバー)

5.Boy Friend

6.シーグラス