2020.0101 ホリエイタス

今年の年越しは、ZEPP ダイバーシティにて。そして2020年一発目のライブは、大好きな細美さんとホリエさんのいわゆる「ホリエイタス」のおふたりの弾き語りライブでした〜〜〜〜。豪華すぎるお年玉。

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細美さんは転換の時にお酒片手にふらふら〜とスタッフさんに混ざって転換を一緒にされていてそのままサウンドチェック。「そっち寒い?」「あついー!」「じゃあ、仕方ねえな。こっちめちゃくちゃ寒い」「え、これ?白ワイン。」などとフロアと会話しつつゆるやかな空気が流れる。うわ、こんな感じで始まるんだなあ…とわくわくしているとホリエさんは眼鏡姿で登場して細美さんに「ホリエくん、メガネめずらしい。」「今日はメガネキャラでいくの?」「いやメガネ…」と執拗にメガネにツッコミを入れていたし、「老眼?」って聞かれて「いや、老眼じゃない。遠くて見えづらいんだよね」と返すふたりの間にもゆるやかで穏やかな空気が流れていて、もう既にその空気にメロメロだった。めちゃくちゃいい雰囲気。「もっと残ってる人、少ないと思ってた。」「みんな残ってくれてどうもありがとう。」「アルカラもさぁ~アンコールとかしろよなぁ、俺ら、転換中とかでよかったのによ…主催者の後にライブする馬鹿がいるか?」と初っ端から全方位に向けられた言葉たちのシャワー。

 

「今日は、お酒を飲んでいる人は…あんまりいないかな。乾杯して始めたいんだけど…いやぁ~…ホリエくんの長渕剛のモノマネめちゃくちゃ面白いんだよ。え、そんな簡単には…ねぇ?そんな簡単にはうた「固い絆に~(乾杯の歌い出し、長渕さんボイス)」」

この茶番…どういう展開で進んでいくのかもうわかりきっているのになんだかほっこりしたし、ホリエさんの全力のモノマネに一番ウケているのが細美さんという図が面白かった。
サビはみんなで歌って~と煽られ、みんなで乾杯を歌い、サビの一番盛り上がるところは「ホリエくんにピンスポ!」とリクエストし、というなんとも自由な空間。
ふたりのファン以外の人たちの壁をぶち破っていく感じが、なんとも心地よくて。距離のつめ方がいいなぁと思ったし、「いろんな場所で歌を歌ってきた」からこそ得た心の掴み方だなぁ、と思った。

細「あぁ~~~~~面白かった」
ホ「細美くんは、今日CDJで歌ってきたでしょ?俺、これが一発目だからさ…なんか声が綺麗すぎたね。ぶちつよボイスっぽくなかったわ」
細「ぶちつよ…?(きょとん顔)」
ホ「あぁ、つよぶち?もうちょい、しゃがれ感が必要だった気がする」

いつものライブハウスで見るばちばちとした感じからほど遠いゆるさ。これぞ元旦、深夜1時の弾き語り。

細「ささやかな、幸せってあるじゃない?たとえば…お餅を食べるとか、お雑煮を食べるとか」
ホ「どっちも餅だね」
細「…ふはは、そーだな。ま、そういうささやかな幸せ。そういう歌です」

「My Instant Song 」を細美さんとホリエさんふたりで歌う…なんて贅沢な!お年玉感がすごい。お互いが主旋律とハモリをいったりきたりしながら順番にうたうのが、贅沢なカラオケみたいで良かったし、何よりふたりともめちゃくちゃ楽しそうで雰囲気がとてつもなく良かった。細美さんが途中のパートをすっとばしてショートバージョンになって終了。

細「2020年も、めっちゃ間違えるっていうね…笑」

 

細「ここからは、細美のジャイアンリサイタルを開催しようと思います。ホリエファンの方々は少しの間寝ていていただいて…」と。

ホリエさんは微笑みつつ、袖にはけて、ステージの上には細美さんだけ。どうやら、ここからは1人ずつが歌うようだ。チューニングをしながら「♪お~れ~はジャイアン~ガ~キだっいっしょ~…」って小さい声で口ずさんでいた細美さん少年のようだったな。

細美さんの弾き語り、初めて見たのだけれどお客さんとラフに話しながら進めていくの。まるで、自分と1対1でお話してくれているのでは?と錯覚しちゃうくらいの距離感。

「あぁ~…ホリエくんがいたときは…なんでも歌ってくれたのにな…俺が、間違えても…すぐに歌ってくれた。あぁ、ホリエくんがいたらなぁ…あぁ…誰か…代わりに歌ってくんねぇかなぁ」って天井を見上げながら言うもんだから「もしや、誰か代わりにゲストボーカルが来るのか?」とざわつき始めるフロアに向かって「お前らに言ってんだよ!歌ってな、一緒に」とカラッと笑って歌い始めたのはMONGOL800の小さな恋の歌。すこし、テンポはゆっくりめで横に揺れながらまったりと聴き入ってしまうような小さな恋の歌だった。サビはすべてハモリパートを歌う細美さん、メインボーカルはお前らだろうと言わんばかりにひたすらハモリパートを大きな声で歌う姿がめちゃくちゃ格好良かった。そして、細美さんにハモってもらうなんて、贅沢すぎない?高級なカラオケ?おいくら払う?なんて思いつつ、拳を突き上げて大きな口を開けて歌った。

「聴いてるだけでも楽しいけど、みんなで歌ったらもっと楽しいだろ?」って目じりを下げて言ってくれる細美さん、すっごく素敵だった。細美さんは「楽しい」を共有してくれる人なんだよな、もちろん「楽しい」だけじゃないんだけど。どんな気持ちも受け止めて共有してくれる強さが好きだ。最後に歌ったサビの声は、すっごく大きくてフロアと細美さんの声が重なっていたからこそ歌うのも、聴くのも、気持ちよかった。

涙そうそうは、レディクレの公開録音のときに歌ってくださった時の記憶が強くて。細美さんが日本語の歌を歌うの好きだなぁもっと聞きたいなぁと思ったきっかけになった。「時間って優しい。」と言っていたあの優しい声色を思い出して、涙そうそうを歌う時の細美さんの声色はいつも以上にやわらかいなぁと。オレンジ色の夕焼けみたいな声だった。聴き入っていたのに、歌終わりの「涙そうそう、NDSSでした」っていうもんだから思わず笑い泣きしてしまった。「LOW IQのいちさんがさ"みーちゃん、今日も歌うんだろ?NDSS"って言うんだよ。涙そうそうのこと、NDSSって略して言うのいちさんくらいだよ、ほんと」って言ってらしてほっこり。いいなぁ、こういう感じ。

次はアル中の歌です、っていうもんだから何を歌うのだろう…と思ったらSIA の 「Chandelier」という曲でした。「俺がすごく好きなアーティスト。1.2.3って数えてから飲む、1.2.3って数えてから飲む…それをくりかえしていって数がわからなくなるまで飲むっていう…そんな歌詞。うまくできたら拍手して」って始まった。ほんわかしていた空気が一瞬にして張り詰めるっていうのが正しいのかな。細美さんの弾き語りであんなにダークで、空気を切り裂くような声はじめて聴いた気がする。「1.2.3 1.2.3 drink」っていうフレーズがリフレインするんだけど、それがめちゃくちゃシビアで。どんどんクレシェンドしていく切迫感がギリギリのところを攻めてくるような感覚でめちゃくちゃ格好良いんだけれど、何かが憑依しているような強さがあった。ちょっぴりこわいぐらいだったんだよ曲によって声が変わっていくの。どの曲も素晴らしかったのだけれど、このChandelier、もう一度何かのタイミングがあれば聴いてみたいな。歌い終わり、ものすごい静けさの中拍手が起こって。「おー、ありがと。最初ずっこけたけどねぇ」って笑っていた。

そしてTwo Little Fishes さっきのChandelierでジャブを食らいまくってへろへろだったので、心がふっと落ち着くような声にほっとした。細美さんの声に呼応するように体が自然と揺れていて、いつの間にかこの曲が自分の中に染み込んでいるんだなぁと思った。フロアの声と表情をにこにこ眺めながら嬉しそうに歌っている表情が朗らかで、こっちまで笑顔になった。細美さんの笑顔って見ているだけで幸せになる気がする。「We get younger…あ、ちがった We get older ふはは」って間違えたところをお客さんと目を合わせて笑い合って、次がyoungerだなぁ、って口ずさむ声に合わせて歌っているところもすごく良くて。心の距離がめちゃくちゃ近いなぁって改めて思った。勝手に親近感を感じてしまうよ…「ずっと立ちっぱなしでしんどくない?大丈夫?ごめんね、俺だけ座ってて」なんてこちらを気にかけてくださる配慮まで。うわ~~~~好き。

 

「さあ、そろそろジャイアンリサイタルも終わりです。」「またこうやって歌う機会があったら…まだメンバーにも何にも言ってないんだけど。ここで音を一緒に鳴らせたらいいなぁって思う曲を歌って終わります。帰り道、寂しくならないようにお前の手を握ってくれる人がいてくれますように。落ち込んだ時には肩を抱いてくれる人がいますように。…世の中そんなにうまくいかねえってわかってる。でも、それを願うのは俺の勝手だろって歌です。」からはじまった Make A Wish

本当に私たちのしあわせを祈るように、願うように。ぽつりぽつりと紡いでくれる言葉たちがあんまりにも愛に満ち溢れていたから涙がこぼれて仕方なかった。愛されているなぁと思ってしまったし、お前がしあわせでいてくれたらいいんだよって言ってくれる優しさとあたたかい灯りのような安心感でいっぱいの声に抱きしめてもらった。泣くなよな、笑えよって顔して笑う細美さんが力強くギターを弾いて歌ってくれたMake A Wishは宝物だなぁ。2020年のお守りにします。

「せっかく、おめでたい日なんだからよ、もっと大きな声が聞きてぇな!」みんなで拳を突き上げて、拳と拳を合わせて約束をするように一緒に歌ったあのしあわせに満ち溢れた時間のこと、ずっと忘れたくない。

「笑えるときは、笑って生きていきましょうね」「2020年、あなたはあなたの人生の主人公として生きてくださいね」言ってくれた。いつでも細美さんは「笑えない日は無理して笑わなくていいんだよ」って言ってくれるからこそ、笑えるときは笑おうなって言葉がまっすぐ染み込んできた。やさしくて強くてかっこいいひとだなぁ、いつだって細美さんはわたしにとってのスーパースターでスーパーヒーロー!と思った30分間。

 

そしてホリエさんが袖から登場。「ホリエくん、曲の紹介して」とおもむろに言われて、またメガネのことを突っ込まれ(何回もメガネ、メガネって言うの)ホリエさんはメガネをはずして「大丈夫、この曲は覚えてるから!見なくていける!」って言っていたのすっごく可愛らしかったなぁ。メガネをはずして「これはねぇ、初めてやりますね。ふたりで…」ってゆっくり曲説しはじめたら細美さんはお手洗いに行きたかったようで、限界が近いから早くやろうと急かす。紹介してって言ったのに。(笑)

「はい、じゃぁやります。Funny Bunny」タイトルを言っただけで全員めちゃくちゃ沸くの。すごいよね。私もめちゃくちゃ叫んでしまった。いやぁ、お年玉すぎるわ。

 「君の夢が叶うのは誰かのおかげじゃないぜ 風の強い日を選んで走ってきた」ピロウズ先輩、めちゃくちゃ沁みます…!エルレのカバーを死ぬほど聴いていたので感慨深かった。ふたりの声が重なったときの計り知れないエネルギーの大きさたるや!もう、味方になってくれたら敵なし!無敵!感がすごかった。今このタイミングで聴けたのはやっぱり運命だ、音楽に出会うタイミングって絶対に引き合わせみたいにして起こるんだよ。2020年のお守り、ふたつめ。ひとつひとつのフレーズを目配せして、ふははって笑いながらうたうふたりの空気と温度感がとってもすてきで。うわぁ、ずっと浸っていたいなぁって思った。

「じゃ!」って言って袖にはけていく細美さん、袖にはアルカラ始め後輩たちがみんないたみたいで。即けらけら笑い声が聞こえてくるの、めちゃくちゃよかった。

 「ストレイテナーホリエアツシでーす」ゆるい、纏う空気がめちゃくちゃ柔らかい。

おもむろに歌いだしたのは、coldplayのyellow私はあんまり洋楽を聴いてこなかったのでぴんとこなかったのだけれど、ホリエさんが歌うとホリエさんの曲に変身しちゃうんだなぁと思いながら聴いた。ストレイテナーの曲なのではというくらいの馴染み方がすごくて、あぁ、いっぱい歌ってきたんだろうなあと思ったし多分すっごくこの曲のこと好きなんだろうなぁって分かった。好きだからこそ、あんなふうに楽しそうに愛おしそうに歌うんだなぁと。「こぉ~るどぷれ~い!」って歌い終わった後に言ってたのかわいかった。「なんかね、袖から歌い始めたときにフォーって言ってくれる仲間がいて。あぁ、こうやって言ってくれる人がいる限り、ずっと歌を歌いつづけたいなって思いました。年老いてステージに立てなくなっても、ずっと歌を歌いつづけたいなって今、思った。」ってニコニコしてらして、ちょっぴり泣きそうだった。ずっと歌っていてほしい。

そして彩雲。ひえーーーー、1週間のうちに大好きな彩雲を3回も聴いてしまった。1週間のうちに摂取できる彩雲の致死量ギリギリラインなのでは?などと意味の分からないことを思いつつ聴いた。何度聴いても、美しくて光が差し込んでくるようなこのあたたかい光みたいなうたが大好きなんだよなぁ。バンドの音が合わさってドラマチックに展開されていくのがもちろん素敵なのだけれど、アコギの音であたたかみを纏う彩雲もまたちがう良さがあって、どちらも好きだ。歌詞の内容がちょっぴりお話の世界みたいでロマンチックなんだよね、それがあのたまにしか現れない彩雲にピッタリな気がしていいなぁっていつも思う。彩雲を聴くときはいつも胸の前でお祈りポーズをしてしまう、ついつい。痛いって言わないで。

次が覚星という曲で、曲説なくそのまま歌い始めだった。わたしはストレイテナー初心者のため知らない曲がほぼなんだけれど、この曲もはじめましてだった。第一印象は「なんだか、宇宙みたいだなぁ。…広い宇宙みたいな曲」だった。高い高い空に吸い込まれてしまいそうな美しい曲だった。ホリエさんの声が伸びやかでメロディアスなメロディーにぴったりだからこそ、そう思ったのかなぁ。サビのメロディラインがとっても美しかったし、なにより歌詞が綺麗なの。「雲が切れ光が矢のようにまっすぐに降り注ぐ」「夜が来て夢が星座のように一面に浮かび上がる」…素敵。美しい詩を読み上げる朗読のようなゆったりとした歌い方と、感情を爆発させるような歌い方が混在していてそれがあまりにも美しかったんだよなあ。サビの字振り、というかリズムの刻み方?が珍しくて癖になる。すぐに好きになった。

だいぶ酔っぱらっている細美さんとホリエさん。途中で袖から普通に登場して細美さんが雪っこを取りに来るし、他のお酒も取りに来るの(そしてなんにも言わず袖に戻っていく)シュールでそのたび、お客さんと目を合わせて笑っていてその空気がよかった。予定調和じゃない感。

「そうだな~…お正月。あたたかい灯りの、灯りのねある場所で、あったかくして過ごせますように。ふふふ、灯り」って言って始まったんだけど、噛み倒してたし、なかなか言いたいことがまとまらずうまく言えなくて「まぁいいやこれで」みたいな感じの言い方だったのがすっごく愛おしくて。「か、かわいい…」となった。上手じゃなくても、その一生懸命込めてくださった言葉たちへの想いは届いてくるね。「灯り」は真夜中にこっそり飲むホットミルクみたいにとろける甘さと優しさが詰まっていて好きです。こういうラブソングを歌う時の、聴いた瞬間溶けてしまいそうなホリエさんの声好きだなぁ。実際に、溶けそうな人いっぱいいた。あぶない、溶けてなくならなくてよかった。キラキラ光るイルミネーションの光の眩さ、というよりは暗い夜道を歩いている時に遠くに見えるお家からのやわらかい光、のほうが似合うなぁと個人的には思う。シチューのCMとかよくないですか?(何の話)

吉祥寺」って言ってイントロを弾き始めたホリエさんだったんだけれど、イントロの音に合わせてお話が始まるの。「ホームタウンなんですよ、吉祥寺。僕、出不精だからなかなか街に出歩いたりしないんだけど、細美くんが飲みに誘ってくれる時はいつも”吉祥寺でいいから”って言ってくれるんです。」ってふははって笑って歌い始めてたのすっごくよくて、きゅんとした。そのエピソードがあんまりにもふたりの関係性やふだんの何気ないときの空気を纏っているからこそ、それをふわっとイントロに乗せて話してくださるの嬉しかった。吉祥寺に降り立ったことがないので、今度降り立ってみようと思います。吉祥寺をはじめて聴いた時からずっとそう思ってるの。あの曲は「ストレイテナー」のホームタウンの歌なんだけれど、私にとってもそういう街があるから。だから、わかるような気がするんだよね。においや、音や、温度がふっと思い起こさせる記憶のこと。「どっか 余所余所しく」のどっか、の前にジャランって強く弾くストロークの音とか、サビ前に上り詰めていくようなアコギの音と重なる声とか。弾き語りだからこそ聴こえてくる音が足音みたいで、良いなぁと何度も思った。何度聴いても何気ないエピソードが羅列されたこの曲が好きだなぁと思う。「永遠みたいに」のときに3拍子のリズム(?)で弾くフレーズ天才的で好きだ。勝手に隣でギターを弾いてくれている感覚に浸ってにやけた。

そして、シーグラス。1番のサビが終わった後「ワーープ!」って叫んで、最後のラスサビに飛んだのめちゃくちゃ笑ったし、面倒くさくなったのかなんなのかわかんないけどそのお茶目さが愛おしくて、ますます好きになってしまった。ちなみにワープにいちばんウケているのはホリエさん。予期せぬワープはずるい。

そして細美さんが袖から再登場。

細「さっき袖で結構うるさくしちゃってたからさ、ホリエファンの人に怒られっかなぁって思ってたんだけど、」

ホ「いないよ、そんな人」

細「みんな優しくてさ、怒ってなかった。でも、ホリエファンの人に”シーッ”ってされた。”いまホリエくん歌ってるからシーッ”って。」

口の前に一本指立ててシーッってされたらしいジェスチャーに笑うホリエさん。

ホ「え、シーッてされたの?いいなー…俺もされたい、シーって」

細「え?」

ホ「よくない?シーッってされたいわ、俺。あのさ、居酒屋とかでちょっとうるさくしちゃっておかみさんとかに”シーッ”って。されたくない???」

細「…俺はされたくない。できれば誰にもされたくない」

ホ「ふははははは」

…ここは居酒屋ですか????深夜2時の居酒屋ですか??

ホリエさん、めちゃくちゃ羨ましがった上に、謎の性癖を暴露した感じになってしまってめちゃくちゃ笑った。そしてそれに「え、何それ。何のツボなの」みたいな感じで意味が分からんって真顔で対応する細美さんがめちゃくちゃ細美さんだった。

ここでROCKSTEADY です。深夜2時、アラサーの女、爆泣き。(笑)だって嬉しかったんだもの…!トリビュートの時はまだストレイテナーに出会っていないし、ナナイロは仕事の都合でチケットを手放したし(ずっと言い続けてしまうな、これは) もう聴ける日、来ないだろうなあってずっと思っていたので。いつぞや、ラジオでの対談で細美さんがROCKSTEADYの話をされていて。その時の記憶がずっと鮮明にあったから、聴けてとっても嬉しくて。そしてナナイロの悲しみも少し晴れました、少しね。ふたりがかわりばんこにメロディを歌うの。サビで拳を思わず突き上げたくなる伸びやかなメロディライン。めちゃくちゃ気持ちいいよね。アコースティックバージョンだったけれど高まっていくパワー、ずっと鳴っているアコギのじゃかじゃかの音。お互いがお互いをハモる時のハーモニー。天井を突き破りそうなエネルギー…いやあ、すんごかったなあ、圧倒的王者感。なんかね、細美さん、ほんとにめちゃくちゃROCKSTEADY大好きなんだろうなってのが伝わってくる笑顔で歌っていて。何回も目を合わせて笑っていて。ホリエさんも、細美さんが歌う番になった時は、お客さんの方を見ながら「細美くん歌ってるよ〜」とでも言いたいようなにこにこ顔でひとりひとりとアイコンタクトを取っていて。ああ、2人で歌うことをとっても楽しんでいるのだなあと思った。"嬉しい"という感情を爆発させてしまった…そしてやっぱり大好きな歌です。

このあと ELLEGARDEN金星をふたりで歌った。贅沢すぎる。お年玉…ご褒美…おもむろに、ホリエさんがキーボードで美しいメロディを弾き始めて、ふたりでめくばせしながら歌い始めたのめちゃくちゃびっくりした。メロウでゆるやかな金星。まるで宇宙みたいだった。キーボードの音がそうさせていたのかなあ? 

歌い終わったあとの「びっくりしたでしょー!」という顔にやられた、びっくりしたよ!!!!!「ねえ、この夜が終わる頃 僕らも消えていく そう思えば 君にとって 大事なものなんて いくつもないと思うんだ」 最後に選ばれたのがこの曲だったのは、夜更けが近づいてきた時間帯にぴったりだったし、大事なものなんて、そんなにたくさんはないけれどこんな夜のことっていつまでも忘れないんだよなあ、これが大切ってことなんだよなあと思った。

 

細「俺、昔千葉の船橋に住んでたのね。6畳の部屋で、パカって開けてCD入れるやつ…わかる?カセットテープが2つ入ってダビングもできるっていうアレ…コンポっていうのかな。それでCD聴いてたんだよ。初めてストレイテナーのROCKSTEADYを聴いた時、"すげえ、天才だ…"って思ってそこからアルバムをかかさず買って聴いてた。その頃はさ、まだテナーともホリエくんとも出会ってなかったわけよ。それがさ、今聴いていたかよ?さっき一緒に。俺、ホリエくんとROCKSTEADY歌ってたんだぜ???」

ホ「ROCKSTEADY歌ってからだいぶ経ってからその話してくれるんだね。」

細「そこから導かれることは…」

ホ「お、導かれることは?」

細「いいよ、笑え!人生なにが起こるかなんてわかんねぇってことだ。目の前にある小さいなと思うことも、何に繋がるかなんてわかんない。」

みたいなことを言ってらして、出会いとか縁って言葉では言い表せない計り知れないものだよなと思ったし、常々自分のコツコツ何かを頑張った先で点と点が線になって繋がればいあなあと思いながら日々生きているからこそ、その細美さんの話は胸に突き刺さったし背筋がピンと伸びた。どこでどうなるかなんて、わかんないからこそ面白いし、わかんないからこそ、楽しいんだよね、人生。

 

そして、最後はアルカラの稲村さんを呼び込む。

稲「いやあ〜〜〜〜〜恐縮です…!あの、ライブ見せていただいて…初詣にもう行った気分です!!!音楽の神様…!!!」

細「音楽の神様〜🎶」(突然踊り出す)

ホ「それ、広瀬香美やないか〜!」

まさか、広瀬香美さんのロマンスの神様、細美さんバージョンが聞けるとは。さては、酔っ払っているな???(※だいぶべろべろ)

稲「全員呼び込んでいいですか?!みんな袖でいるんですよ!ホントに全員まだいて!ほんのさっき、LEGO BIG MORLだけ、どうしても帰らなくちゃ行けなくてすんません〜〜って帰ったんですけど…」

ホ「え、レゴが1番俺の舎弟なのに??」

稲「俺が2番手になるんでお許しください〜〜〜〜」

ホ「うそ、うそ!(おおわらい)」

稲村さんめちゃくちゃ愛おしい!そしてセンスがめちゃくちゃ良い!言葉選びが好き!となって、ニヤニヤしてしまった。そしてなにより音楽が好きで、人が好きで、愛に溢れた人なんだろうなあって短い時間だけど伝わってきた。

 

細「明日は晴れるかどうかわかんねえけど、ブルーハーツの青空を」

肩を組みながら楽しそうに歌うブルーハーツの青空で大団円を迎える。お客さんも一緒になって歌う、みんなが嬉しそうで幸せそうな深夜2時。凄まじくピースフルで、優しい時間。この世で今一番幸せな空間ってここなんじゃないかなって何回も思ったし、なによりステージにいる人もフロアにいる人も関係なく全員がニコニコ笑顔だったのが最高に幸せだった。

 

細「ありがとうございました!あのね、ホリエくんがほんっっとうに酔ってるから今日は帰ります!またね!」

ホリエさんの方を見ると側転しながら爆笑して袖に戻って行かれていて、すごい年の幕開けだな、と思ったのでした。側転…!笑

なにかの流れで、稲村さんと頭ポンポンし合っていてときめいたし、細美さんはフロアとステージを眺めてしあわせそうに目を細めてらしてときめいた。あの場所にはね、愛が溢れた人しかいなかったんだよ。

 

まだ陽も昇らない闇夜の下をひたすら歩いた。冷たい風がほっぺたに当たるたび、寒いなあって思ったけれど心がずっとぽかぽかあったかくて、わたしの心を照らしてくれるのはいつだって音楽だし、その大好きな音楽を鳴らす人達なんだなと思った元日の夜明け。また新しい年が始まる。今年も素敵な音楽とともに日々を過ごしながら、一緒に年を重ねていけるしあわせを噛み締めて。

 

以下、覚え書きのMCやらなんやら。

 

 愛が心の真ん中にある話。

「本当にその人のことを好きで大切に思うならどう思われるかな?とかこんなこと言ったら嫌われるかな?とか思わないだろ?俺の心の本質の部分には愛があるわけ。」

 

 

 はぁ~~~~~~~楽しい楽しい楽しいしあわせな夜でした。おしまい。